溶剤ガス回収装置
地球環境を考え、工場内や大気中に排出している有機溶剤ガスを回収・再利用することにより、環境対策と大幅なコストダウンが同時に実現できます。
Sシリーズは臭素系をはじめフッ素系、塩素系に対応しています。
また、炭化水素系、アルコール系、ケトン系に対応したCSシリーズもラインアップしております。
平成10年 東京都産業技術大賞 入賞
平成11年 日本産業機械工業会会長賞 受賞
「加圧深冷方式溶剤ガス回収装置」で環境改善とコストダウンを!!
REARTH(R) Sシリーズ
当社独自の「圧縮深冷凝縮方式」を採用したことにより、除去率99%以上を誇る有機溶剤(VOC)ガス回収装置です。高品質な回収液は、精密部分洗浄、コーティング工程、ハードディスク装置製造関連などの分野で再利用されています。
主な特長
- 広範囲な溶剤と用途に対応。各種有機溶剤(VOC)ガスの液化回収が可能、溶剤を変更する場合でも、柔軟に対応できます。数多くの導入実績から多種多様な排出設備に対応します。
- 優れた経済効果を発揮。高い溶剤除去率により、溶剤使用料を大幅に削減できます。
- リユースが可能な液品質で回収が可能です。
- 設置が簡単。場所をとらないコンパクト設計で、排水設備は不要です(少量の分離水のみ)。電源と冷却水で運転が可能(一部、電源のみで稼働する機種があります)。
主な仕様
S50 | S150 | S250 | S500 | ||
---|---|---|---|---|---|
処理風量※1 | 50L/分 | 150L/分 | 250L/分 | 500L/分 | |
消費電力※1 | 3相 200V 1.7kW | 3相 200V 1.9kW | 3相 200V 3.0kW | 3相 200V 5.5kW | |
冷却水 | 水量※1 | 不要 | 10L/分以上 | 15L/分以上 | 25L/分以上 |
水温※2 | 7〜25℃ | ||||
圧力 | 0.2〜0.3MPa | ||||
運転圧力 | 0.44〜0.54MPa | ||||
設置条件 | 設置場所 | 室内 | |||
周囲温度・湿度 | 5〜35℃、35〜80RH (但し、凍結しないこと) | ||||
寸法(W×D×H)mm | 530×1,035×1,780 | 1,650×580×1,622 | 1,855×730×1,881 | 2,080×730×1,881 | |
重量※2 | 約450kgw | 約500kgw | 約810kgw | 約1,040kgw |
※1活性炭ユニット付仕様の場合です。
※2溶剤種により異なります。
S150には冷却水が不要な空冷タイプもあります。(消費電力2.0kW/H、寸法1,650×580×1,912mm、重量約550kgw)
製品改良のため仕様・外観の一部を予告なく変更することがあります。
本装置に関わる技術特許を多数取得しています。
フローチャート
① 有機溶剤(VOC)ガス発生設備から高濃度のまま吸引
② 深冷凝縮器からの冷気を利用して有機溶剤(VOC)ガスを予冷凝縮器で液化
③ コンプレッサーで有機溶剤(VOC)ガスを圧縮
④ 水冷凝縮器で有機溶剤(VOC)ガスを液化
⑤ 更に深冷凝縮器でそのほとんどを液化
⑥-1 活性炭で捕捉
⑥-2 脱着ガスを③の工程に戻し回収
⑧ 水冷凝縮器と深冷凝縮器で液化された溶剤は液タンクに貯蔵
⑨ 液タンクの回収溶剤は水分離器で水分を分離して再利用することが可能
回収方法概要:圧縮深冷凝縮法(加圧深冷方式)
- 洗浄槽ベーパーライン上部に吸引管を設置し、槽より蒸発・拡散する溶剤ガスを回収装置にて吸引します。
- 吸引された溶剤ガスを回収装置内で約0.5MPa程度に加圧し、深冷凝縮器内で-30℃程度まで冷却することによって、溶剤ガスのほとんどが液化します。更に内蔵の吸着剤ユニットにて僅かに残った溶剤ガスを補足するため、回収装置の排気濃度は極めて微量になります。(除去率99%)
- 液化・回収された溶剤は、空気中の水分が凝縮した水との混合液の状態で回収装置により分離器へ自動排出(圧送)されます。
- 水分離器(比重+膜分離)により、混合液を溶剤と水のそれぞれに分離し、自重落下にて容器又は設備に移送します。
REARTH(R) CSシリーズ/付帯機器
液化効率を高めた常圧凝縮低温方式を採用した装置です。装置が非常にシンプルにできており、省エネ、省スペース、コストパフォーマンスに優れています。
主な特長
- CS2KRは、冷凍機を搭載し、液化凝縮しています。
- CS2Kは、冷却水を供給し液化凝縮します。
CSシリーズの回収対象有機溶剤(一例)
分類 | 物質名 |
---|---|
アルコール系 | IPA |
ケトン系 | MEK |
主な仕様
CS2K | CS2KR | ||
---|---|---|---|
処理風量 | 2.0㎥/分 | 2.0㎥/分 | |
寸法(W×D×H) | 540×530×1,395mm | 800×795×1,735mm | |
重量 | 約100kgw | 約230kgw | |
ユーティリティ | 電源 | 不要 | 3相 200V 1.8kW |
冷却水 | 5℃、15L/分以上、 0.1〜0.4MPa |
32℃以下、10〜30L/分以上、 0.1〜0.4MPa |
|
エアー | 100L/分(ANR)以上、 0.4〜0.7MPa |
300L/分(ANR)以上、 0.4〜0.7MPa |
付帯機器
簡易更生装置BK-70
Sシリーズに接続することで、洗浄・コーティング工程から廃棄される溶剤廃液から低温間接加熱・バブリングにより気化させたガスを回収装置で液化回収します。
精製装置
Sシリーズで回収した溶剤をモレキュラーシブで循環ろ過することで残渣を除去します。精密部品製造工程での溶剤再使用可能な品質が可能です。
導入実績
有機溶剤(VOC)ガスが発生するあらゆる工程を改善しています。
様々な業種のお客様に導入していただきています。また、多様な発生源、溶剤に対して豊富な実績があります。
溶剤別の実績
溶剤 | 対策発生源 |
---|---|
CFC | 試験用途、廃棄物処理(家電リサイクル、油分離) |
HCFC | 注射針コーティング、医療用機器等洗浄、レンズ洗浄、プレス品洗浄、熱冷媒、金属部品洗浄 |
HFC | HDD部品洗浄、レンズ洗浄、反射防止剤コート溶媒、潤滑油コート溶媒、プリンターパーツ洗浄、基板洗浄、金メッキコーティング |
PFC | 医療用機器洗浄、水晶振動子リークテスト、ヒートショック試験、耐電圧試験、研究用途 |
塩素系 | 金属部品洗浄、医薬品溶媒、金属部品コーティング溶媒、ウレタン発砲設備ノズル洗浄 |
臭素系 | 金属部品洗浄、ウレタン発砲設備ノズル洗浄 |
炭化水素系 | 金属部品洗浄 |
お問い合わせ先
電子・産業材料営業部
- 大阪本社
- Tel.06-6203-1891 Fax.06-6227-0612
- 東京支店
- Tel.03-3866-1141 Fax.03-3866-1480
- 名古屋支店
- Tel.052-957-2223 Fax.052-957-2229